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【読書】『北欧時間 世界一幸せな国の人たちが教えてくれたこと」』を読んだら心がすこし軽くなった。

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積読と読みたい本がもりもり。

ちょっと難しい本も読んだりしつつ、疲れたときは優しい雰囲気の本をチョイスします。

そんな感じで、先日読み終わった本をご紹介します。

▼日暮いんこ著『北欧時間 世界一幸せな国の人たちが教えてくれたこと』

著者の日暮いんこさんは、デンマーク在住のライター・イラストレーター。

会社員時代、仕事に忙殺されていたときに出会った本で北欧、デンマークの価値観を知り、「いてもたってもいられなくなり」渡欧。
以降、そのままずっとデンマークで暮らしているそうです。

本書はそんな日暮さんの実体験をもとに、北欧の人たちの時間の使い方やライフスタイル、マインドなどを紹介しています。

正直なところ、こういった海外のライフスタイル本って、「お洒落だなぁ」、「こういうところ羨ましいなぁ」、「まあでも、日本に住んでる以上は関係ないや」みたいな感じで、一時的に憧れて終わりがちでした(私の場合)。

でも、実は北欧の人たちは、日本人と近い性格や気質を持っているんだそうです。
それでいて、「個人」や「自由」が尊重され、のびのびと生きていける社会を実現しようとしている。
日暮さんは、そんな北欧の人々から多くのことを学べると書いています。

実際に読んでいて、たとえ社会の仕組みはちがっても(夏休みがたっぷりあったり、夕方4時には仕事を終えたり…は自分の意志だけではマネできないとしても)、考え方は取り入れられるなぁと思う部分がたくさんありました。

なんだか梅雨のうじうじとしていた心が軽くなり、少し晴れ間が差したような気がします(笑)

一般的に北欧とは、スウェーデン・デンマーク・フィンランド・ノルウェー・アイスランドの5ヵ国を指します。
これらの国々は、歴史的、文化的、社会的に共通点が多く、「世界幸福度ランキング」でも、毎年上位に入っていることで有名です。

めめんと

なんとフィンランドは8年連続1位!ちなみに日本は55位(2025年)だそうです…。

「自己否定」は当たり前のことじゃない

本書の好きな部分は、日暮さんの(日本人が持っていることが多い)感覚に共感できること、そして、その感覚を持っていたからこその気付きを、実体験とともに言語化してくれているところです。

最初こそ「突然海外移住するなんて、きっと自分とは真逆のアクティブでコミュ力も高い、別世界の人なんだろう」と思っていました(もちろん実際に移住しているんだから、すごい行動力と勇気だと思います)。
でも、自信がなかったり、思ったことを人にシェアするのが苦手だったりと、意外と親近感のわく部分も多く、そういった一面を通して語られるエピソードは、自然と説得力を感じました。

印象的だったのは、デンマークの学校で何気なく自身を否定する言葉を口にしたとき、周りのみんなが悲鳴にも似た感じで「そんなことないよ!」「何か大変なことがあったの!?」と心配しだしたというエピソード。

日本にいると、「私って本当ダメなやつ…」「自分のことが嫌い」なんて話しても、ある意味ちょっと謙遜くらいに感じたり、「わかる~私も~」なんて共感で返したり、(よほど緊迫した状況でもなければ)わりとあるあるだと感じます。

なんなら、「私は私が好き!」とか言う方がちょっと浮くし、自分に自信を持つためには、なにか目に見える根拠や成果がないといけないと思う人も多いんじゃないでしょうか。

でも、国によってはその感覚(自分を否定すること)は異様なこととして受け取られると、日暮さんは身を持って知ったんですね。

そこから「もうみんなを心配させたくない」と思い、すぐに自己肯定感が高まって……とまではいかないものの、日暮さんなりに先生や周りの人たちと交流を深めながら、少しずつ自分との向き合い方を見直していく様子が描かれています。

私自身、もともとすっごくネガティブで、「存在しているだけで価値がある」みたいな言葉を聞いても、「私には当てはまらないな、なんの役にも立ってないし…」と冷めた目で見ていました(卑屈…笑)。

その沁みついたネガティブさをすぐに変化させることは難しいかもしれませんが、本書からヒントをもらいつつ、もうちょっと自分を大事にしてあげられるようになりたいと思いました。

めめんと

読みながら、自分も一緒に励まされたような感覚になりました…!

心に残った言葉

最後に、心に残った言葉や、グッときた言葉を引用したいと思います。

それはズバリ、成功したから幸せに「なる」のではなく、「幸せな状態の時間が長い」=「成功している」ということです。

p96

だからといって、つらいことをしている時間を、「私は我慢して努力している!」と安心できる「いい時間」としてしまっていませんか?
本当はつらくてやめたいはずなのに。
そして、好きなことをしている時間を、「私はラクしていて努力していない!」と罪悪感を抱き、「ダメな時間」としてしまっていませんか?
本当はもっと好きなことをやりたいはずなのに。

p100

「仕事は一番いい暇つぶし。」

―デンマークのことわざ

p140

少し肩の荷をおろして、好きなことを楽しんだり、今目の前の自分の気持ちを大事にしたくなるような言葉がたくさん。

なんだか自分に厳しくなっている、最近楽しくない…というときに、定期的に読み返したいですね。

おわりに

書店で見て、なんとなく雰囲気が好きかも?くらいの感覚で手にとった本でしたが、読み終えたころにはお気に入りの一冊になりました。

当たり前ですが、どんな国にも良いところもあれば課題となる部分(あるいは、人によって合う・合わない部分)があると思います。
ポジティブなコンテンツや幸福度ランキングでは見えてこない実情もあるでしょう。

ですが、こういった本で他の国の文化やライフスタイルを知るのは純粋に楽しいですし、今の自分にとっての常識を見直すきっかけにもなります。
私は今のところ日本で暮らしていく予定ですが、だからこそ、他の国にも興味を持ってみたり、異なる部分を俯瞰しつつ、いいなと思える部分をヒントとして取り入れていけたらいいなと思いました。

めめんと

また、今回は本の内容に沿って「北欧」とひとまとめにしていますが、もちろん各国言語もちがえば、価値観や制度が異なる部分もあります。そのあたりも、今後は興味を持って知っていきたいですね。

ちなみに、日暮いんこさんは他にも北欧に関する本を出されています。

こちらは写真と可愛いイラストで、よりデンマークでの“等身大の日常”にスポットを当てて紹介しているようです。
また癒しを求めているときに読んでみたいと思います(笑)

それでは、あでぃおす!ᐠ(   ᐢ ᵕ ᐢ )ᐟ


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